栃木県在住の養護教諭・森澤佳代子セラピストが、職場の小学校にて昨年に引き続き教職員研修の講師を務めました。
現職教育研修「教職員のメンタルヘルス」
2021年7月21日(水)9:00~
栃木県内の小学校 地域コミュニティ室にて
「昨年の1学期は、休校と再開をくり返す厳しい状況にありました。上司に相談し、ストレスケアのために現職教育研修としてアロマコラージュ療法を実施させていただいたところ、先生方が感激・感動され、また体験したいという声もいただき、有意義な研修となりました」
と森澤セラピスト。今年は昨年とはまた違ったストレスフルな状況に置かれているといいます。
「一般企業ではリモートワークを導入するところもありますが、学校は1学期フル稼働。新型コロナウイルス感染予防に務めながらの教育活動で、常に気が張り詰め、ストレスがとても高まっていることから、今年度も現職教育の希望を出しました。学校長が変わったため、昨年の様子を説明し、実施の許可を得ました」
感染症予防対策
●短時間で作成できるミニ体験コース、イベントコースを実施。
●マスク着用
●広い教室で実施。
●3密を避けるため13名を4グループに分けて実施。
●対面にならないよう着席。
●窓を開け、扇風機を回し、常に換気しながら実施。
●精油とコラージュの素材を共有するため、使い捨て手袋着用。
●開始前、および1グループ終了するたびに、テーブルや材料道具をアルコールで消毒。
制作中の様子
1学期のストレス緩和、リフレッシュを目的に、夏季休業の初日に実施しました。
夏季休業中であることから研修参加は任意とし、希望者を募ったところ、当日出勤の教職員13名全員が希望されました。13名を4グループに分け、午前と午後、各2回ずつ実施しました。
13名中9名はリピーターで、4名は新規体験者でした。好きなコースを選択していただいたところ、12名がイベントコース(60分)、1名がミニ体験コース(30分)を希望されました。
リピーターの先生の多くは、今回はこんなものを作りたいとイメージして取り組んでいました。「2回目なので、チャレンジで精油をいろいろ使ってみたかった」という先生もいました。一方、新規の方は、精油を何種類も混ぜて大丈夫なのか心配そうでした。
フレグランスが完成し試香したときの第一声は「あ~」「うわぁ~」「はいはいはい」「いい!」「あ~好き~」「この前と違う!」など(笑)。自作のフレグランスに感激されたあと、お互い試香し合い、香りの良さや違いについて感想を語り合い、また感動されていました。
コラージュになると黙々と無言で集中して作業。作りたいイメージを考えたうえで切り抜きを探す先生もいて、何を探しているかを尋ねると「ディープな森 」とのことでした。
コラージュ完成後、シェアリングの時間を設けました。
「自分で自分の好きな香りがわかって良かった」
「楽しかった」
「肉が食べたかった」(ミニ体験コースを体験した新規体験者。焼き肉の写真が貼られていました)
「広いスペースで、他の人の香りを嗅いだり、コラージュ作品が見られてよかった」
「こんな空間にいるのが嬉しい」
「昨年体験したので今回はいいかなと思ったけど、やってよかった」(リピーター)
アンケート
現職教育研修として実施したため、アンケートにご回答いただきました。※原文紹介
●体験後の感想
「とても癒されました」
「楽しいひととき、ありがとうございました」
「心が浄化されました!!! また、お願いします!」
「日頃の疲れがとびました。ありがとうございました!」
「前回とは違った香りができ、楽しかったです」
「とても勉強になりました。ありがとうございました」
「会場も広くて、落ち着いて参加でき、とてもよかったです」
「夏休みの始めにふさわしい現教でした。ありがとうございました」
「とてもよかったです」
「使い切った頃に、もう一度お願いします」
●フレグランスの使用方法
「ハンカチやアームカバーに吹きかけて使いました。ふとした時に香って良い感じです」
「マスクに吹きかけていやされています」
「マスクにつけて香りを楽しんでいます」(複数)
「マスクにつけて、心地よい睡眠がとれています」
【参考】マスクスプレーとしての使い方
●マスクの外側から、鼻や口元以外の部分にワンプッシュ。マスクをよく振って揮発させてから着用します。
●アロマコラージュ療法で制作するフレグランスはエタノールで適切な濃度に希釈してありますが、使用する精油によってはマスクにシミがつくことがあります。
●肌の弱い方はマスクに吹きかけず、アロマパッチを使用することをお勧めします。アロマパッチは直径1cm前後のシールで、表面に精油やフレグランスを吹きかけ、マスクや服などに貼ることができます。
森澤セラピストの感想
「1年前にメンタルヘルスのための現職教育研修を行い、参加した先生方がとても感動して喜んでくださいました。需要があると実感したので、今年度もタイミングをみて実施したいと思っていました。新しい学校長にご理解いただけ、感謝しています。学校長も体験され、アンケートに『使い切った頃にもう一度お願いします』と書かれていましたので、今後も機会があるのではと思っています。
昨年体験された先生全員が希望されたのには、正直びっくりしました。初めての先生にとっては未知の世界で、参加前は不安があったようでしたが、体験すると、感動し『酔いしれて』いらっしゃいました。実施して本当に良かったと安堵しています。
ストレスフルな状況のなか、多忙な毎日を駆け抜けた教職員にとって、リフレッシュ、リラクゼーションできるメンタルヘルスケアの時間を設けることはとても大切なことであると改めて思いました」
マスク用アロマブローチ
最後に素敵なエピソードをご紹介。昨年、研修を行った際、アクセサリー作りが趣味の男性教師が、アロマブローチを制作されました。ブローチの中にコットンをはさめるようになっていて、フレグランスを滴下すると胸元からふわっと香りが漂います。
その先生が新作を披露してくださいました。今年はさらに進化し、マスクに簡単に取り付けられるアロマブローチを発明! 見てお洒落、香って癒されるスグレモノです。
息苦しいマスク生活が続いていますが、自分で作ったフレグランスをマスクスプレーとして使ったり、マスク用アロマブローチを制作されたり、先生たちが少しでも心地よく過ごせるよう工夫されていることが伝わってきました。